クシャトリラというテーマで勝つことについて考える

クシャトリラデッキを2022年から2024年まで公認で使ってきた経験から、デッキ構築や戦い方について思うところを書いてみます。特に、紙でフェンリルが制限になり、1枚初動を失った後のクシャトリラの考え方ついて書いてみます。

  1. (裏除外で) 相手のリソースを奪うことが勝ち筋 (妨害自体は弱い)。
  2. 物量勝負ではなく、同じ枚数当たりの質で戦えば強い。
  3. 構築次第で実は手数がでる。
  4. 何気に器用で (しかし突き抜けてはいないが) できることが多い。

(裏除外で) 相手のリソースを奪うことが強み (妨害自体は弱い)。相手の手足をもいで、なぶりこ〇すことで勝つ。
  • 弱体化を受けてなお、2024年8月時点で裏除外を最も活用できるテーマである。ユニコーンやディアブロシスのエクストラ除去&確認。ライズ、ディアブロシス (、ティアクシャ、この場合アトラクター下での除外攻めやメタビのような墓地を使えないデッキに対するリソース削り) によるデッキ破壊。バース、ディアブロシスによる墓地リソース削り。オーガによるデッキトップ操作と確認、リソース削り、アライズによるフィールドからの除去と、素材化 (特にふわんや霊獣対面や、ヌトス等墓地効果をもつカードを金謙で素材に仕込んだり、嗤う黒山羊を再利用するなどの用途で、アライズの素材に入れておくなど)。プリペアによるピーピング。ビッグバンによるモンスター版拮抗勝負。シャングリラの封鎖効果。これらを踏まえて、拮抗勝負や金満で謙虚な壺とマッチングが良い。
  • フェンリル禁止のため、アライズハート、シャングリラ効果発動からのパライゾスによる対象をとる除去がテーマ内の主な妨害。妨害の数自体は少なく、雑に妨害を打っても弱い (簡単に超えられてしまうことが多い)。
  • しかし、相手の要となるカードを主に裏除外で抜くことで、本来の力を出させないことができれば勝利が見える。例えばスミスユベルであれば、ユニコーンにうららを撃たれたので、レクイエムを裏除外して (デモンスミスギミックが壊れ、召喚権を切らずに、リンク2をつくるギミックが消える、デモンスミスによる墓地送りが使いにくくなる) 、ライズで雑に3枚更裏除外し、ディアブロシスでヤマを飛ばし (破械ギミックへのアクセスが素引き前提になる、墓地除外して悪魔族の蘇生効果がなくなる)、更にディアブロシスでデッキを裏除外して、相手ターンにプリペアでライズで除外したオーガを帰還させ、5枚めくりでユベルを抜き (スピリットの破壊先で展開起点)、更にディアブロシスでデッキを飛ばすといった感じで、(ピン差しと思われる) キーカードを飛ばしていくなど。このような理由から、例えばアザミナスミススネークアイが有利対面になります。これを対面に応じて使い分ける印象。
  • なので、(自分のデッキの中に入っているカードの立ち回りをちゃんと把握した上で) 環境テーマの急所をしっかり把握して、主要なテーマに対する戦い方を確立して初めて勝率がでるテーマと言える (雑に使うと弱い)。
物量勝負ではなく、同じ枚数当たりの質で戦えば強い。
  • 素材の状態でも強いのがクシャトリラの強み。1体目に出したいユニコーン2500、オーガ2800、要の殴るスキドレ的なスケクシャは2600打点、ライズは守備2100もあり、展開してXを出さなくても、インスペクト・ボーダー、リトルナイト、3素材アポロウーサを簡単に打点で突破できる。更にパライゾス、ライフォビアを併用して更に打点を伸ばせる。
  • 上振れ展開できれば二ビルを踏むが、ギミック内で1枚初動、2枚初動でできる盤面は、その盤面をつくれれば勝てるほど強くない。盤面の強さで言えば展開系に大きく劣る。たとえば、自分がこのブログで上げているアザミナヴォルカニックスネークアイをみてほしいのだけど、これなんか手札2枚から、5妨害以上つくりながら相手ドローフェイズに8000以上のバーンダメージを出しつつ、次のリソースを残して、二ビル拮抗が効かないチートな盤面が、1/4以上の確率で再現する。
  • しかし、相手が充分に展開できず、お互い同じ5枚しか使えないとかの条件であれば、有利に立てる場合がある。そういう意味で、墓地メタ (アトラクターやアライズの永続効果を含む)、永続を使い、スローゲームに持ち込む戦い方とマッチングが良い。(正味、ティアラ全盛期にような場合を除いて、墓穴の指名者の部分を永続にするほうが強いと思われる) 特に、サモリミと相性が良い。シャングリラ、アライズからのビッグバン除外、プリペア、スケクシャ、ティアクシャと、相手ターンに展開する方法をもっているので、サモリミ下ではデモンスミスに展開力で勝てたりする。(永続では禁止も含めるとカイコロとのマッチングが素晴らしく良いのだが) なので、クシャトリラといえば墓地メタというイメージはあるかもしれないけど、その墓地メタの中でも、相手のリソースを削ることに強みがあることをしっかり押さえる。このように、いかに相手に本来の出力を出させないか、を念頭に考えて戦うことが肝である。
  • この観点から、サイドから投入するカードは、展開要素を持つサイドギミックよりは、1枚のパワーが強いカードをサイドから入れて (ランク7展開を始めとした大型モンスターを出すための素材も含む)、それを重ね引きすることで出力を上げる考え方がマッチすると思われる。例えば、永続以外には神系のカウンター罠など。エクストラも展開に寄せるより、1枚で戦況を変えられるパワーカードを詰むほうが良い。ある意味GSと毛色が似ている。(その結果展開系と差別化できる)
構築次第では実は手数がでる。
  • ユニコーン、オーガはチェーンに載らない特殊召喚で出せ、その回数に制限がないのが強み。ほか、雷仙神 (ライフコストの裏目がある) やディアベルスター (アトラクター下で腐る裏目がある) あたりをいれておくと、特殊召喚回数が稼げ、特にGで大量ドローしたときに強い構築にしやすい (フェンリルがいないので、増援やペルレイノ投入等、サーチカードを多用する構築だと止められやすい裏目がある)。これに加えて、ティアクシャ、スケクシャ、ライズの効果が見込める可能性がある。そこに着目した構築にするのがよさそうな印象。特に、2024年8月以降フワロスが流行しており、手札から特殊召喚をしやすいことが追い風になっている。(逆にプルリアに弱い)
  • このような観点から、先攻の盤面はさほど強くないものの (従ってサイドデッキに先攻札を入れる方が望ましいと思われる)、後手からもある程度戦えるデッキと言える。
  • 例えばGやアトラクターで止まるなどした場合、少ない枚数でワンキルしたりできる。たとえば、相手がアトラクターで止まり、手札にクシャトリラ・オーガと雷仙神、パーピヤスを引いたなら、まずオーガ効果でプリペアサーチ、パーピヤス発動してスケクシャ、雷仙神をだし、全部で殴ればワンキル (オーガによるデッキトップ操作はもちろんやる)。パーピヤス通って、泡などでスケクシャに無効を打たれたら、3体でXしアライズを出す等、同じハンドならシャングリラアライズの盤面できるが、この場合はライフ取りに行く方がよさそうなど、アドリブの展開をすることが多い印象 (ガチャガチャデッキ感笑)。
何気に器用で (しかし突き抜けてはいないが) できることが多い。
  • 盤面封鎖 (シャングリラ)。特にペンデュラムに対して強い。主要なテーマに対してはシャングリラでどこを塞ぐのかをしっかり理解しておく。基本的には、シャングリラかアライズをEXモンスターゾーンに出して、反対側のEXモンスターゾーン周りをうめていく。例えば植物リンクだとEXの真下をうめるとか、メタビやルーンなら魔法罠を埋める (効果無効になっても解除されない) など、一度戦った対面はどこを封鎖するかをしっかり押さえる。相手と対話しないなどと言われがちではあるが、実際に相手がやられたら嫌なところをしっかり奪っていくために、ちゃんと相手をみる必要がある。雑に使うと簡単に返される。
  • ディアブロシス、オーガ、ライズを使ったデッキ破壊 (デッキアウトよりはリソースを削り弱体化させることを目指す)。アライズがでていればティアクシャでルーンのような除外攻めもできる。デモンスミスとの混ぜ物など、抜かれたら嫌なカードが多い対面に対しては、積極的にデッキを削る。
  • 相手をロックしてのメタビ路線。(広義に墓地メタも含む) 例え効果が無効になっていても、バースやプリペアでちまちまとアドをとれる可能性がある。オーガやユニコーンで繰り返し攻撃していくことでちまちまリソースを削るのも選択肢。シャングリラの効果を空打ちして、パライゾスで相手のカードを割るとか、アライズになる条件を満たす等、小技も大事。メタビやルーンに対しては、ロックされる前にパワーで押し切る形を目指す。
  • 相手のデッキでは突破不可能なモンスターを出す。実はこの考え方は意外と盲点で、ユニコーンなどでEXデッキを覗ける情報アドバンテージを考えると、大型モンスターと相性が良い。クシャトリラはランク7展開だけが能ではないと思う。例えば3チューナーのうららと10シンクロが立てやすいなど、その中でもクシャトリラモンスターとマッチングが良いものを何枚か入れる。相剣大公-承影など、クシャトリラとのマッチングが良く (除外ギミックをしようするので)、クシャトリラにはできないことができる (3500以上の攻撃力の相手を打点突破できるなど) カードを足す。ユニコーンやディアブロシス、オーガによって、パワーカードの天敵を排除しておくという考え方がある。
  • 殴るスキドレ、スケアクロー・クシャトリラを絡める (特に粛声、天盃、ユベル)。スケクシャ存在下で、適当なクシャで殴ってから、アライズ効果を使えば、アストラムやアンヘルを排除できる等、小技も地味に大切に思う。スケクシャは地味だがいぶし銀な活躍をする。クシャに詳しくない相手だと警戒してこない可能性があり、カモにできる可能性がある。特に天盃。天盃は、まずトランセンド (レベル10)、次にブラロを抜けば、メインギミックはスケクシャで殴れば9割方勝てる対面になる。チュンドラでスケクシャいる状態でクシャを殴ってきた場合は、「あ、この対面練度低いかも」なんて思ったりする。
  • できることはいろいろあるが、手札と相談なので、対面と引いたカード次第で適宜アドリブで展開を変えていく必要があると思うので、練度差が出やすい (誰が使っても強いわけではない、使い手を選ぶ) デッキだと思う。
講評
自分は、クシャトリラは、相手のリソースを奪ってじわじわなぶりこ〇す感覚が凄く楽しくて使ってます。相手が嫌がることを徹底的にやるとか、拷問みたいな感覚の、サディスト好みのデッキだと思います笑。

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