クシャトリラ使いの組むメタル化@天底1枚初動を生かしたリジェネシスに近い構築

紙のクシャトリラ使いとして、それなりに発信したと思うので、今回は趣向を変えた内容の投稿をしてみます。以前にMDのクシャトリラに近い使用感のリジェネシスの構築 (MDの罠型クシャトリラつかってた人が2025年2月にOCGで似た使用感のデッキを使いたければ「リジェネシス」が良いと思う) を紹介しましたが、今回はリジェネシスに主流なドラグマ+超融合を取り入れたメタル化の構築を紹介します。複雑なことをしないシンプルな構築にしています。


参考にした構築や着想など

メタル化を組むにあたり、当時魅惑の女王ギミックを採用した白き森を回していて、ディアベルからシンクロする光属性魔法使い族のレベル12シンクロで、赫聖の妖騎士がいて、妨害効果もある上に墓地に送られると光属性で攻守が同じ魔法使い族をデッキから特殊召喚でき、白き森だと例えばリゼットやアステーリャ、魅惑の女王だと混沌なる魅惑の女王を出せるということで、2テーマの繋がりが良く、アザミナ・アーフェスとも噛み合いが良いので採用していました。その時、メタル化では鋼鉄の幻想師が攻守0の光属性魔法使い族だったことを思いだし、これはルルワリリスから持ってこれる、つまり天底ギミックからメタル化につながるなと思って組んでみようと思いました。ちょうどその時、インストラクターの方のレシピにも天底でメタル化の初動を確保する動きが紹介されていて、方向性は良さそうだなと思いました。以前クシャトリラで悪魔獣デビルゾアの採用を真面目に考えていた時があって、デビルゾアやメタル化ギミックをレッドデーモンに投入してました (悪魔獣デビルゾアの活用を考えて、メタル化レッドデーモンが向いている説)。天底をサイドギミックで使用することがあるテーマに、粛声やリジェネシスがあって、どちらも組んでいましたが、当時の環境では、超融合と天底を採用したリジェネシスがそれなりに活躍していました。そこで天底型リジェネシスとほぼ同じコンセプトでほぼ純構築のメタル化を作ろうかとなって、このレシピにしました。

構築のコンセプト、天底1枚初動と真紅眼の鋼爪竜を生かす構築に

まず動きの中心となる、天底1枚初動を紹介します。
  1. 天底の使徒を発動、EXデッキから先攻では共命の翼ガルーラ後攻では旧神ヌトス等を墓地に送り、デッキから教導の大神祇官をサーチします。
  2. 共命の翼ガルーラ、後攻では旧神ヌトス等の墓地効果を発動、ドローや除去を行います。
  3. 天底でEXから墓地に送ったカードを除外し、手札の教導の大神祇官の効果を発動、自身を守備表示で特殊召喚します。
  4. 教導の大神祇官の起動効果を発動、自身と相手のEXデッキから2枚ずつ墓地に送ります。この時、こちらは灰燼竜バスタード赫聖の妖騎士を墓地に送ります。
  5. メインフェイズを終了してエンドフェイズに進みます。
  6. エンドフェイズに、灰燼竜バスタードの効果を発動、デッキから教導の聖女エクレシアを守備表示で特殊召喚します。
  7. 教導の聖女エクレシア特殊召喚成功時効果を発動、デッキから教導の騎士フルルドリスを手札に加えます。
  8. エンドフェイズに、赫聖の妖騎士の効果を発動、デッキから鋼鉄の幻想師を守備表示で特殊召喚します。
  9. 鋼鉄の幻想師の特殊召喚成功時効果を発動、デッキからメタル化・鋼炎装甲をセットします。
  10. エンドフェイズ終了。
  11. 相手ターンに、鋼鉄の幻想師をリリースしてメタル化・鋼炎装甲を発動、デッキからレッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴンを攻撃表示で特殊召喚し、メタル化・鋼炎装甲を装備します。
この天底1枚初動と、メタル化のギミック、サイドカードとの重ね引きで動くことをコンセプトにします。

メインギミック (19枚)

メタル化はEXデッキを使わないテーマで、天底とドラグマギミックを使うので、EXからモンスターを出さずに戦える構築にします。リジェネシスにならって、あまり展開しないことでG受けを良くします。デモンスミスやドラゴンリンク等に寄せるなどで展開することもできますが、その場合G等のドロー系誘発が重くなるので、墓穴の指名者を積まない代わりに、そもそもフル展開したところで二ビルを受けない構築で組みます。基本的に、純構築のため、テーマカードをほぼ採用しますが鋼炎の剣士と、迫りくる機械がテーマ内のカードを何でもサーチできるので、それ以外は少ない枚数で抑えても大丈夫だと思います。真紅眼の鋼爪竜が活躍できるように、魔法罠を多めに採用した構築にします。気にするべきは召喚権被りですが、このデッキの場合、召喚権を使う可能性があるのは、幻想師、エクレシアの3枚と後攻時のデビルゾアで、召喚権被りは起きにくいと思われます。レッドアイズとデビルゾアのメタル化モンスター2体並べた盤面は、バーン軸の粛声のような印象です。純構築に寄せた場合、元々妨害の数が多いテーマではないものの、バーンを持っていることに着目、というかメインギミックからバーンができることが差別化点なので、それを生かせるように組みます。
  • レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン: 何でも無効持ちのエースモンスター。無効効果を使った後のバーンがこのデッキの場合は重要に思います。役割は、ほぼ粛声なる守護者ローガーディアン。メタル化をセットすることができるが、1枚で仕事できないので1枚の採用。鋼鉄の幻想師か真紅眼の鋼爪竜をリリースして出す。
  • メタル・デビルゾアX: 相手が効果を使った場合に、相手の場のカードを破壊する効果を毎ターン2回使える。粛清なる威光みたいな役割だが、威光のように儀式モンスターの数の縛りがない代わりにフリチェで使えない。メタル化をセットすることができるが、1枚で仕事できないので1枚の採用。鋼鉄の幻想師か悪魔獣デビルゾアをリリースして出す。
  • 鋼炎の剣士: 「鋼炎の剣士」以外の「メタル化・強化反射装甲」のカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える効果があるので、名称ターン1ではあるが、実質テーマ内のカードを何でもサーチできる。そんなに展開しないこのデッキの場合、バーン効果も重要というか、バーンが差別化点と思われる。鋼鉄の幻想師をリリースして出す他、機械族のメタル化モンスターをリリースしてメタル化・鋼炎装甲で出すことも想定。サーチ効果は優秀だが名称ターン1を考慮して2枚の採用。
  • 悪魔獣デビルゾア: メタル化をセットする役割がある。1枚で妨害を用意できる可能性と重ね引きで盤面を強くできる可能性があるので、3枚の採用。特殊召喚する場合のデメリット効果は、三戦を採用することで、先攻でも逆に利用したり、真紅眼の鋼爪竜と組み合わせて先に強化反射装甲を墓地に送っておき、デメリット効果を踏み倒すことができる。デメリット効果は、ラゼンのような妨害効果持ちや、パキケファロのような永続効果持ちの置物を出されると目も当てられない状況になるリスクに注意。
  • 真紅眼の鋼爪竜: このデッキのキーカード。先攻でメタル化罠を自分のターンに使い、複数のメタル化モンスターを並べることができ、能動的にメタル化・強化反射装甲を墓地に送ったりと器用な運用ができる。相手の盤面が弱ければ、セットしたターンにメタル化をバトルフェイズに発動し、連続攻撃することも可能。重要なカードではあるが、鋼炎の剣士2枚と、名称ターン1のない迫りくる機械3枚から持ってこれるので、1枚でも実質6枚であり、1枚では仕事できないので1枚の採用。
  • 鋼鉄の幻想師:  メタル化をセットする役割がある。1枚で妨害を用意できる可能性と重ね引きで盤面を強くできる可能性があるので、3枚の採用。複数引いても、メタル化を2種類持っていれば、どちらもメタル化できる。
  • 迫りくる機械: 名称ターン1のないテーマ内なんでもサーチ&墓地回収なので、当然の3枚採用。墓地除外しての守備封じ効果も重要で、相手の打点の低い守備モンスターがいれば、そこを攻撃してライフカットするのも大事。
  • メタル化・強化反射装甲: このデッキのキーカード。メタル化モンスターは、一度出せば蘇生制限を満たすので、何をリリースしてもメタル化できるようになるため、はやめに一度出力して二枚目を出せる状態にしておきたい。墓地に置いといても手札に引いていても役割のあるカードなので、3枚の採用。
  • メタル化・鋼炎装甲: このデッキのキーカード。召喚条件を無視して出せるので、主に種族を変更していない鋼鉄の幻想師や、効果を使い終わったメタル化モンスターで変身するといった使い方がある。強化反射装甲はデッキ墓地の両方からメタル化モンスターをもってこれるが、こちらはデッキのみでロングゲームに向いていないので、1枚の採用。
  • 時の機械-タイム・エンジン: 蘇生効果を持ったカード。レベル5以上の機械族を蘇生するとバーン効果と相手のモンスターを全破壊できる。このデッキの場合は、バーンが重要だと思うので、似たようなテーマとの差別化のために採用。1枚では仕事しにくいカードなので、1枚の採用。

メインデッキのドラグマギミック (7枚)

天底1枚初動を基本として、メタル化と喧嘩しない枚数で調整。
  • 教導の大神祇官: 展開用兼めくり用。エクストラから2枚墓地に送り、先攻では灰燼竜バスタード、赫聖の妖騎士を墓地に送って、ドラグマとメタル化を同時に起動する。必要に応じて、ヌトス等を墓地に送り、めくりにも活用できる。このデッキのキーカードだが、天底でデッキ墓地の両方からもってこれ、使いまわせるので1枚の採用。
  • 教導の聖女エクレシア: 妨害用。マクシムス等で墓地の送ったバスタードからエンドフェイズに持ってくる場合はフルルドリス、通常召喚する場合はドラグマ・パニッシュメントを優先的にサーチする。召喚権被りの懸念と複数いても仕事できないので1枚の採用。
  • 教導の騎士フルルドリス: 妨害用兼ライフカット要員。エクレシアから持ってくるカードとしての採用。打点上昇効果もこのデッキでは重要。妨害を厚くする役割があるが、相手場にEXから特殊召喚したモンスターがいないと特殊召喚効果を発動できず、単体で仕事できないので1枚の採用。
  • 天底の使徒: 展開用めくり用。このデッキのキーカードなため3枚の採用。ドラグマモンスターと墓地に落としたモンスターの効果の両方とも大事。先攻ではガルーラを落としてドローし、後攻で相手の妨害をヌトス等を落として除去する役割がある。
  • ドラグマ・パニッシュメント: 妨害用兼展開用。妨害に使うのが中心だが、相手の盤面次第では、ルルワリリス等を落として展開したり、Ωを落としてリソース回収を狙うこともする。エクレシアからサーチできるので、1枚の採用。

後攻を意識した誘発や捲り札など (12枚+超融合)

誘発受けを考えると、Gなどのドロー系は、そもそもあまり展開しない構築にすることでかわすのが良いと思うので展開系に寄せないことで墓穴の指名者をいれない構築にします (参考: 自分の使うクシャトリラに「墓穴の指名者」が入っていない理由)。真紅眼の鋼爪竜が活躍しやすいように、魔法罠を多めに採用するのが望ましいので、誘発よりまくり札に寄せた構築にします。誘発としては、使いやすい罠である無限泡影をフル投入。後攻からでも強い超融合を採用します。EXから墓地にカードを送ることで展開につながるので、月女神の鏃を採用。悪魔獣デビルゾアのデメリット効果を活用する意図で、三戦を採用します。召喚権を使うテーマなので、ラヴァゴとラー玉は入れにくいので、残る枠は最も標準的な誘発のうらら、Gで、相手の展開抑止に誠意を見せます。
  • 灰流うらら: 3枚の採用。1妨害とは言っても相手の展開を弱める役割は大切なので、特に刺さる範囲が広いであろううららを採用。先攻特化と割り切るならこの枠を永続罠や神の宣告などにする。
  • 増殖するG: 準制限なので2枚の採用。ドローしたところで手数がそんなにでるわけじゃないから思い切って抜いてしまうのもありに思います。Gの存在が抑止力になるので、ハッタリであっても使う意味はあると考え採用。
  • 月女神の鏃: めくり用兼展開用。これを採用するためにF、S、X、Lを各種1枚いれていると言っても差し支えない。単なる妨害に終わらず、天底同様に展開に繋がる可能性がある。
  • 三戦の号: めくり用兼展開用。悪魔獣デビルゾアで相手にモンスターを出力させておけば、自分ターンに天底などの通常罠を手札に加えることも理屈の上では可能。特に自分ターンに相手にモンスターを出させてフルメタルドラゴンのバーンを多めに使うことに意義がある。メタル化罠をもってきて、真紅眼の鋼爪竜で自分ターンのメタル化をする等の使い方がある。2枚の採用。
  • 三戦の号: めくり用兼展開用。号から持ってくる候補の一つとしての採用。コントロール奪取で場合によっては相手のモンスターをメタル化のためにリリースすることも理屈の上では可能。パワーカードではあるが、引き被りの弱さをと相手がメインフェイズにモンスターで妨害してこなかったときに手数にならないことを考慮して1枚の採用。
  • 超融合: 妨害兼めくり用。EXデッキを使わなくても良いテーマで、それほど妨害数がでるわけではないので、妨害の数増しと、めくりのために採用。今回の構築は墓地を使うことを前提に組んでいるので、除外攻めや墓地メタをされたとしても機能する可能性があるめくり札として採用。
  • 無限泡影: 3枚の採用。相手ターンに打てる妨害としての採用。

EXデッキドラグマセット (10枚)

  • 共命の翼ガルーラ: ドロソとしての採用。先攻や相手の場に厄介なカードがない場合等に天底で落とす用に1枚確保。先攻では天底で落としたガルーラを除外してマクシムスを出すのが安牌。打点が1500以下のモンスターであればドラパニで落としてもOK。
  • 旧神ヌトス: まくり、妨害用。ドラパニやスレイで落として追加の破壊効果を狙う。使いたい局面は多いと思うので、2枚の採用。
  • 灰燼竜バスタード: 展開用。一番使うと思われる運用は、天底で出したマクシムスから落とし、エンドフェイズにエクレシアかフルルドリスをサーチする役割。サーチ先が3枚しかないので1枚の採用。
  • 赫聖の妖騎士: 展開用。一番使うと思われる運用は、天底で出したマクシムスから落とし、エンドフェイズに鋼鉄の幻想師を特殊召喚する役割。幻想師の効果を発動し、そのままメタル化罠をセットする。天底1枚初動であれば、メタル化・鋼炎装甲をセットし、幻想師を相手ターンにメタル化する。幻想師を何度も使う意図や、EXから抜かれることを想定しての2枚の採用。
  • 金雲獣-馬龍: まくり、妨害用。ドラパニやスレイで落として追加のバウンス効果を狙う。ヌトスとほぼ同じ用途なので1枚の採用。
  • PSYフレームロード・Ω: 妨害、墓地リソース回収用。マクシムス、ドラパニやスレイで落として待機しておく。相手の墓地リソースを除去したり、こちらの墓地のリソースを使いまわすために使用。
  • メレオロジック・アグリゲーター: まくり、妨害用。ドラパニやスレイで落として追加の無効効果を狙う。ヌトスとほぼ同じ用途なので1枚の採用。
  • 鉄獣式強襲機動兵装改“BucephalusII”: まくり、妨害用。ドラパニやスレイで落として追加でヌトスを落とし、追加のドローを狙う。1枚の採用。

EXデッキ超融合要員 (4枚)

  • 沼地のドロゴン: 属性が同じで種族が異なるモンスター。
  • 共命の翼ガルーラ: 属性と種族が同じモンスター。ドロソとしても超融合で出す先としても使いたいので2枚目が必要。
  • 精霊コロゾ: 融合・S・X・Lモンスター+魔法使い族モンスター。このデッキの場合、幻想師3枚、ドラグマモンスター3枚が魔法使い族なので、相手がEXデッキから何か特殊召喚してきたら、コロゾで吸いたい。
  • 聖秘なる竜騎士: ドラゴン族モンスター+魔法使い族モンスター。ドラゴンテイルや青眼などの刺さる対面がいる一方で、テーマ内にもドラゴン族に真紅眼の鋼爪竜がいるので、ドラゴンと魔法使いを吸う。墓地のドラゴン、魔法使いを1枚をデッキに戻し、1枚を特殊召喚する効果がメタル化と噛み合っている。

Xデッキその他 (1枚)

基本的には、テーマカードとサポートカードだけでは処理できない状況で出す位置づけ。残りの枠は少ないので、基本的には、ティフォンとリトルナイトあたりの汎用から選択だと思われる。
  • 厄災の星ティ・フォン: 返し札としての採用。これ1枚で返せないこともあるけど、あったらなんとかなることもあるので採用。
  • S:Pリトルナイト: 三戦でコントロール奪取した相手モンスターを退けたいときなどに役割がある。
紙でクシャトリラの方を使いたければ、これとか参考になるかと思います。2025年2月のクシャトリラは1枚初動がないので、アドリブで動かす必要があるし、ミッドレンジ路線に癖があるので、一般受けしにくいというか使い手を選ぶテーマに思います。

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