クシャトリラはミッドレンジ型が最重要:「相手のリソースを奪う」という勝ち筋

クシャトリラを強く使う上で、「ミッドレンジ型」ができることが最も重要だというお話です。クシャトリラを使う上で、展開力を持たせて盤面封鎖 (制圧) を目指す型、デッキ破壊に寄せた型、永続や罠を多用するメタビに近い型など、いろいろな型があると思います。型について、どの型を使っているから優劣や上手い下手というものはないと思います。どの型を取るにせよ、どう勝つのかという「勝ち筋・出口」を持っていることが重要となります。制圧を目指す型をとったけれども、誘発等を撃たれて妨害され、盤面が伸びず制圧しきれなかった時、永続で縛れた後、そこから勝ちに持っていく時、ミッドレンジ型をできるかどうかがその試合で勝ちを拾えるかに直結すると思います。このミッドレンジはクシャトリラの場合は癖があり、他の一般的な (普通の) ミッドレンジとは毛色が異なります。ここでは、上澄みのクシャトリラ使いとして、クシャトリラ独特のミッドレンジの考え方を紹介します。

一般的な (普通の) ミッドレンジ

たぶん、多くの方は普通のミッドレンジの方がイメージつきやすいと思います。ミッドレンジでは、相手とのやりとりの中で、リソース差をつけ、結果として勝つことを目指す中速デッキの印象に思います。イメージとしては、城を作って防衛戦をするイメージでしょうか。例えば粛声では、粛声なる守護者ローガーディアン、粛声なる祈り手ロー揃えて毎ターン無効妨害を構えつつ、永続3種を構えて盤面を維持しながらリソース差をつけていくことが目指すべき方向だと思います。また、(ミッドレンジ型の) R-ACEの場合、タービュランスの効果で4伏せし、伏せた魔法罠をR-ACEヘッドクオーターで使いまわし、盤面を維持しながらリソース差をつけ、勝負を決めにいくのが目指すべき方向だと思います。

クシャトリラのミッドレンジは特殊

クシャトリラでミッドレンジ路線を取る場合、普通のミッドレンジ同様にリソースを作りながら、妨害を当てていくことも大事なのですが、クシャトリラの場合そもそも妨害数少なく、バロネスや神罠等を添えられなければ無攻防が打てません。単に妨害を打つだけでは出力が出ないと思われます (回しきって盤面全封鎖できれば、ほとんどの対面に勝てますが、手札が強く妨害を受けなかった場合に限るので、上振れとみるべきでしょう)。アライズハートのマクロコスモス効果と、アトラクターを使ってもメインギミックは使える点は強みであるので、墓地メタを軸にする方向も考えられ、その他サモンリミッター等の強い永続と組み合わせ、単体のスタッツが高いことを武器に戦う型が主流だと思われます。一方で、裏除外を駆使し、ほとんどのテーマでは回収不能な (リソースを奪う) 状態にもっていくことが他のデッキにはない強みで、これらをどう使うかが強みで差別化点となります。相手のリソースを奪うことで、同じ枚数あたりの質の勝負に持ち込み、物量勝負をさせない (相手に本来の出力を出させない) ことが肝です。その際、アライズハートやディアブロシス、パライゾスであれば、能動的に発動できるのですが、ユニコーン、オーガ、バース、プリペア等を活用する場合は、どうしても相手が動いた後 (処理後) に効果を発動する都合上、完全に縛るよりは、相手に使わせるように仕向けながら、リソースを抜いて崩していく類の妨害 (打たせて取る) 形となります。言葉だけではイメージしづらいと思うので、いくつか具体例をあげます。

打たせて取る (対話しながらリソースを奪う型)

  1. クシャトリラのミッドレンジ型の理想的プレイング@白き森アザミナデモンスミス戦を例に (アトラクターで展開を止め、返しに展開を止められるも、サモリミでしのいでクシャを並べつつバースでリソースをなくす)
  2. ライフォビアで制圧盤面を返す~Bloo-D+ダークナイトの盤面~返し返されリソース戦を取りきる (展開の中で、バース、プリペア、ユニコーン等を駆使して、相手がフィニッシャーを出せない状態にして、ライフォビアで置物を退けて、スケクシャで盤面を開け、アライズで蓋をする)
  3. 誘発手裏剣合戦をメタる光の境封殺剣、原石青眼戦を例に (誘発三連打されて展開を止められるも、ハンデスを打ち、相手の手札を2枚にし、リソースをバースで抜いて、ユニコーンとアライズで妨害要員を飛ばして反撃の起点を摘み取り、アライズで蓋をする)

リソースを奪う (そもそも打たせない型)

  1. リソースを奪い選択肢を消して、盤面全封鎖で締める理想的プレイング@対M∀LICE先攻妥協シャングリラ単騎+先攻札 (シャングリラ単騎+裂け目通告を構え、ユニコーンと通告で盤面を維持しつつ、盤面封鎖して制圧し勝つ)

クシャトリラのミッドレンジは、宿営地を作って (一応自分のリソースも作るけど) 侵略戦をして、相手のリソース自体を壊していくイメージと自分は思います。これをやるためには、クシャトリラを回せるだけではなく、相手のデッキをある程度理解していることも必要になると思います。相手のデッキに対する理解度が重要なのは他のテーマでもそうなのですが、クシャトリラの場合は相手のリソースを奪う性質上、相手のデッキの理解度の影響が大きいと思います。

まとめ

クシャトリラは、「①相手のリソースを奪う」、「②打たせて取る」の二つができて、ミッドレンジ路線で戦えると思います。普通のミッドレンジ同様に妨害の数や質で勝負すると、基本的に強くないと思われます。ミッドレンジ路線が難しいなら永続張りまくって縛る路線になると思われますが、クシャトリラ独特の強みを生かさずに縛るなら「それメタビで良くね?」となります。群雄割拠やセンサー万別などの汎用永続はメタビでも詰める上、モルガナイトや積める壺の数や特殊召喚メタ等、一般的なデッキにメタを張るだけであればドロソ、拘束力、詰める罠や永続の数はメタビが上回ります。また、永続型では、純に近い炎王やホルス等の永続を張る戦い方「も」できるテーマとの競合となり、やはり「それクシャでやる強みは何?」という壁に当たります。他のテーマにないクシャトリラ固有の強みがミッドレンジ型による相手リソースの破壊で、例え罠型であっても出口としてミッドレンジを持っておくことで、これら競合先にはできない戦い方が可能となります。誤解を招き得るので補足すると、永続型をつかうことはクシャトリラの練度が低いということではありません。永続に頼るのも簡単ではなくて、それはそれで難しいと思います。まず構築段階で環境をしっかりみる必要がありますし、開くタイミングも大事です。展開要素が減る分プレイ面でのアドリブ要素が減る反面、構築で補わなきゃいけない難しさがあると思います。どんな型を使うかは、環境との兼ね合いと、使い手との相性があるので、〇〇型使えるから優秀とかはないと思います。永続型であったとしても縛るだけでは勝ちとはならず、ミッドレンジ路線のリソースを削るとか、展開路線の盤面封鎖を出口として活用できます。もしクシャトリラ固有の動きができないとなると、永続等で縛る→攻撃してライフ削る→勝つ、の択しか取れない状態となり、それではメタビの下位互換に成り下がります (いわゆる使いこなせていない状態です)。

ミッドレンジ型はどうやったらできるようになるのか

クシャトリラのミッドレンジ型をどうやったらできるようになるのかと言われたら、ひたすら相手と対話する実戦経験を積むしかないと思います。また、一通り環境テーマに触っておくことも重要に思います。相手の目線に立って、やられたら嫌なことをできることが重要に思います。展開を覚えて終わりではないので一人回しをしても身につかないし、縛る勝ち方しかしてこなければ、対話する経験値が得られないと思われます。入れるカードを吟味しながら構築とにらめっこしたとしても、相手と対話していなければミッドレンジの経験値は得られません。この域に達していれば、罠型を使っても縛った先の出口としてミッドレンジの動きをしたり、展開する型を使っても展開崩れからミッドレンジの動きをすることから勝ちを拾う可能性が生まれ、戦い方の幅が圧倒的に広がります。結局どの型を使うにせよ、ミッドレンジ型のノウハウが必要になり、こればかりは実戦経験でしか得られない技術に思います。

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