対天盃龍のクシャトリラの立ち回り (2408時点)
クシャトリラを使って、天盃龍デッキに対して一般的にどう立ち回るかを紹介します。基本的には、いかにこちらの勝ち筋を増やし、負け筋をなくしていくかというプレイングをします。想定するのは一般的な純構築の天盃龍です。クシャトリラ側は、どちらかというと永続に寄せた構築を使っています。明確な勝ち筋は、①トランセンド→ブラロの順にエクストラから抜いて、(シャングリラ立てて) スケクシャで殴る、②除外攻めでリソースを奪いシンクロさせないです。
(画像は公式より引用)
天盃龍がどういうテーマなのかは、いろんなところでしっかり説明されているので、ここでは詳細は書きませんが、後攻ワンキルが得意なドラゴン族炎属性のシンクロテーマで、バトルフェイズ中に展開するのを得意としています。一枚初動が多く、デッキスロットに余裕があるので誘発や返し札をたくさん積めるのが天盃龍の強みになります。天盃龍側の一般的な勝ち筋は、(たくさん積まれている) 誘発 (を連打し) で盤面を伸ばさせず、返し札で相手の妨害を止め、バトルフェイズ中に展開しながら連続攻撃をして、そのままワンキルすることです。
①スケアクロー・クシャトリラを軸にする戦い方
- クシャスケアクロークシャトリラ (スケクシャ) は、守備表示の状態で攻撃できる効果に加えて、クシャトリラと戦闘したモンスターの効果をターン終了時まで無効にする永続効果をもっています。所謂「殴るスキドレ」です。このとき、どのクシャトリラモンスターと戦闘した場合でも、戦闘したフィールドの相手モンスターの効果が無効になります。天盃龍を握っている人には、「鬼動武者のような効果」と言えばその強さが伝わると思います。
- メインデッキの天盃龍、チュンドラ (デッキから特殊召喚)、ファドラ (墓地から特殊召喚) はダメージステップで発動する誘発即時効果、パイドラ (戦闘ダメージを受けない)、ファドラ (戦闘破壊されない) は永続効果を持っていますが、これらの効果を効果発動を介さずに無効にできます。永続効果なのがポイントで、トランセンド・ドラギオンが存在して、バトルフェイズ中に効果が発動できない状態であっても、永続効果は有効なので、厄介な天盃龍モンスターの効果を使わせないことができます。トライデント・ドラギオンの自分フィールドのカードを2枚まで 破壊し、その数だけ追加攻撃する効果も、クシャトリラモンスターと戦闘した時点で無効となります。(三幻荘の効果は残ります)
- 守備力2600も地味に優秀で、下級モンスターはもちろん、バイデント・ドラギオン、ブラック・ローズ・ドラゴン、月華龍ブラックローズ、鬼動武者、(オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン、サイバース・クアンタムドラゴン) の攻撃力を耐えることができます。クシャトリラ側の勝ち筋は、このスケクシャを立てながらクシャトリラモンスターで殴り続けることになります。(その際、ユニコーンやオーガ、アライズの効果は可能な限り使い、相手のリソースを削りにいきます)
- スケクシャを立てるだけであれば、スケクシャの効果で自分相手ターンに特殊召喚したり、シャングリラからスタンバイフェイズに特殊召喚、自分ターンはバース、パーピヤス、相手ターンはプリペア、アライズハートやシャングリラの素材になっている状態でビッグバンが除外されるなど、デッキに入っていれば、出すこと自体はさほど難しくありません。
- しかし、天盃龍のエクストラデッキに入っているであろう、トランセンド・ドラギオンを出された場合、トランセンド効果でスケクシャやシャングリラが攻撃表示となり、そのままバトルフェイズで総攻撃されると、攻撃力0が2体盤面に並ぶ状態ですから、実質ダイレクトアタックされているのと同じ状態になり、そのまま高確率でワンキルされます。従って、トランセンド・ドラギオンを出させないのが①をやる上で重要な要素です。具体的には、相手がじゃんけんで勝って後手を取りに来るとか、エクストラ (ユニコーン、ディアブロシス) で、やメインデッキ (オーガ、ティアクシャ) を覗いたらいかにも天盃龍だとわかった時点で、抜けるならまずトランセンドを抜きに行きます。
- トランセンドがなくなった後の天盃側の戦い様としては、ブラロで盤面更地→バトルフェイズ開門→展開 (ワンキル) といった形でスケクシャを排除してから展開を通すやり方が厄介です。ブラロを通してしまい、アライズハートや、バース、プリペアなどのリソース源や妨害を一度に失うと苦しくなります。なので、二番目にエクストラから抜くモンスターとしては、ブラロがお勧めです。ブラロが想定される場面へのクシャトリラ側の対応としては、先にEXから裏除外する以外には、シャングリラのX素材を1枚は残してブラロ効果での全滅を防ぐ、手札にティアクシャやスケクシャを残して盤面の更地化を防ぐ等があります。
- 基本的には、トランセンドとブラロが抜いてある状態だと、返しのターンにシャングリラが高確率で残り、返しのスタンバイで何かしらクシャトリラを出して (無効にされても効果の発動はしているので)、アライズハートを重ねてXし、高確率でライフを取りに行けます。この場合はニビルラインを気にしながら、詰め将棋みたいに王手をかける印象です。
- この戦い方が安定してできるように、自分のクシャトリラデッキのメインデッキには、スケクシャ2枚、ライフォビア1枚が投入されています。
②除外攻めでリソースを奪いシンクロさせない
- 天盃龍に墓地メタは有効です。天盃龍は、アトラクターを投げることができるデッキではありますが、アトラクターを使うと、明確に盤面が弱くなります。具体的には、ファドラの下級を蘇生する効果、バイデントの蘇生効果、バイデント、トランセンドの自己蘇生がなくなります。パイドラ1枚初動の場合は、パイドラで開門サーチ→開門発動→チュンドラ特殊召喚 (メイン/バトルどちらでも可)、バトルフェイズにチュンドラダメステ効果でファドラ特殊召喚まではいきますが、ここでバイデントをつくると、あとレベル10を1体シンクロして展開が止まります。これだと開門がないとシャングリラを突破できずターンが帰ってきて、返しにアライズを出してライフを取りに行くか、制圧を狙います。
- この場合、効果を発動できずシンクロ素材になると除外されてしまうバイデントより、月華竜などでシャングリラをどかすほうが天盃側は良いと思います (なのでケアして動く)。このように、縛れる永続 (裂け目、サモリミなど) を握っている場合、クシャトリラビッグバンをもってきて、シンクロ素材が揃いきる前に裏除外効果を使って、墓地リソースを作らせない戦い方を合わせるのが有効に思います。
- 天盃龍は魔法を起点に動く (開門、三幻荘) デッキなので、発動できればバースも有効です。先行でバースを握っているなら、あえてティアクシャで相手デッキから3枚墓地に落とし、バースの発動条件を満たした状態で展開用の魔法を使わせ、墓地からリソースを抜くのも有効です。天盃ネームが見えたら優先的に裏除外しましょう。オーガでメインデッキから抜く場合は、制限カードの三幻荘と、初動にならないので枚数抑え目であることが想定されるファドラが (標的をデッキから切らす可能性があるので) お勧めです。
- もしニビルをもらわず展開が通り、シャングリラ、アライズ、クシャトリラ1枚の盤面が通った場合、相手スタンバイでティアクシャを出し、相手のメインから3枚表除外しつつ、(三戦の才を回避しながら) アライズハートの素材を増やすプレイングも有効です。
- 盤面封鎖路線だと、基本的には4面封鎖したらシンクロができないので、実質勝ちです。天盃に対しては、モンスターゾーンの4面封鎖すればメインギミックでの対処は無理だと思います。この場合は、残る1体をスケクシャで殴れば展開もできないですし、その状態であればニビルやシャングリラをどかす手段をケアしながらトドメを刺せばよいと思います。
- 相手バトルフェイズ中のシンクロ効果に対しては、アライズ、ビッグバン (伏せ)、リトルナイトなどのフリチェ妨害の数が相手のシンクロ効果を持つ下級の枚数と同じであれば、アライズ (アトラクター等) がいればシンクロ効果にチェーンすれば止められます。例えば相手盤面パイドラとチュンドラで、シンクロ効果→ビッグバン→シンクロ効果2→アライズの裏除外効果の順でチェーンを組めば相手が更地になります。同じ盤面でビッグバンを先打ちすると、シンクロ効果を打たせることができる可能性が高いです (その場合はでてくる先を考えて行動を)。相手ののシンクロ効果を持つ下級の枚数が多いと、チェーンを組んで無理やりシンクロを通せます。 (が、わざと効果を切らせることができます。特に攻撃宣言を3回行う前にこれをやるのは嫌がらせになります) このように、泡を伏せている状態でこれをやるなど、シンクロ効果をあえて使わせるプレイングも状況によって使います。3枚以上相手の盤面にいる場合、ブラロ、バイデント、トランセンドあたりを単騎で出してくることが濃厚に思われます。
③絶対に超えられない1体を出す
- 純構築の天盃龍の最高打点は6000 (三幻荘適用下のトライデント、トランセンド) でしす。従って、耐性持ちで6000以上の打点を出せる場合、そのモンスターで殴りながら、他でサポートすると、壊獣などを入れていない場合ほぼ勝ちです。エクストラにそのための枠を割いていればこの戦い方も可能になります (自分の構築にはこの枠があり、実際にこれで天盃に勝つ試合も何度かあり、嫌がられています)。なるべく少ない枚数でできる組み合わせがクシャトリラとマッチすると思われます。天盃龍は一般的な構築が予想しやすいので、まずは環境の標準的な構築を想定すれば、おおよそ「天盃龍では止められない一体」を考えやすいと思います。加えて、ユニコーンなどでEXを覗いておけば更に精度が高まると思われます。(サイチェンでEXのカードを入れ替えられる裏目がある)
先攻をとるか後攻をとるかについて
- 相手が動く前にトランセンドを抜ける可能性があり、シャングリラやアライズ、裂け目などを先に立てられる先攻のほうが基本的には良いと思います。永続を使うのも先攻のほうが望ましいです。実際天盃とマッチングすると、天盃側は嫌がってあちらから先攻を取りに来ることも多いです。
- 先後どちらをとるにしても、天盃龍対面相手には増G、マルチャミーは抜くほうが良いと思います。先後問わずこの枠は先行札に全とっかえが良いと思います。永続か、神罠などがあればそちらと入れ替えましょう。クシャトリラの場合は、Xしなくても単体スペックが高いモンスターが多く、テーマ内の永続も強いので、指名者ではじくより先攻札を出して止まる方が強いと思います。また、天盃龍は基本的に自分のターンのGやマルチャミーをつっぱしてワンキルを狙うデッキなので、Gやマルチャミーを採用すると事実上のハンデスになる可能性が高いです。
- 後攻をとる場合も、純構築の天盃龍は制圧できるデッキではないので、基本的には先攻札多めの構築にし、返し札や誘発の枠を増やしすぎないのが有効に思います。(混ぜ物の場合は話が変わります)
- 天盃側が先攻をとってくる場合は、ギミック内としては、多くの場合は天球、ファドラかチュンドラ、開門セット (からのチュンドラ) 、三幻罠が候補になると思われます。(大熱波、7月以前だと加えてカイコロもこの枠) クシャ側は、スケクシャがいない状態で安直に天盃を殴りにいかないのも大事です。チュンドラ1枚いれば、チュンドラ効果でダメステにもう一枚もってくれば、ブラロを出せます (こちらの盤面が更地になります)。構築によっては更に上振れます。パイドラとチュンドラから天球を立てていれば、天球からファドラを持ってくれば、相手ターンにバイデント、トランセンドを出すことも可能です (この場合もやられたら多くの場合盤面を更地にされます)。なので、バトルフェイズに展開させない状態か否かを見極め、展開できないと予想されれば攻め、相手バトルフェイズの展開を狙ってそうなら、リソースを奪う方針とします (例えばアライズを出した後、シャングリラを土台にリトルナイト、このターンにオーガを出しておき、シャングリラを相手ターンにプリペアで回収し除外効果を使うなど)。
- 天盃側は、サイチェンで、アトラクター等の墓地メタをするカードを抜き、恐らくそこに誘発、返し札、バック割りを積んでくる可能性が高いと思われます。クシャトリラは墓地メタの影響をさほど受けず、むしろ天盃のほうが縛られるからです。アトラクターやアライズハートなどの存在から、墓地に送って発動するカードを積みづらくなります (うさぎ、ヴェーラー、一滴、ドロバなど)。天盃が先攻をとってくる場合は、サモリミ、割拠、御前、魔封じ、次元障壁などを積んでくる可能性が高く、後手であれば、ニビル、ドロバ、才、心変わり、超融合 (天盃など炎属性とシャングリラ、アライズやディアブロシスと闇をケア)、羽根、大嵐、ライスト、壊獣 (サタンクロース)、コズサイ、皆既日食の書、リブート等が候補でしょうか。
- 逆にクシャ側は、墓地に送って発動する効果を通しやすい状態になりやすいです。例えば、ディアベルスター、うさぎ、クロウ、一滴のようなカードに対する警戒が薄くなり、積んでいる場合は (アトラクター等と被らなければ) 通しやすくなります。
- これらに加えて、お互いが積んでいる汎用札の何を採用するか、というところで読みあいになります。汎用部分については (環境の主なメタ先の違いは地域差なども影響し) 好みがあるので読みにくいですが、メインの構築でできる戦い方ではしっかり要点を押さえるのが良いと思います。
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